烏丸 夕凛×森林浴

2023.10.24

木漏れ日と同化していく・・・

烏丸 夕凛

筆者:中居
文字数 606 写真 8 枚

あれから幾日経ったのだろう
一日千秋の思いで待ってはみたけれど
私の気持ちとは裏腹に
環境だけがいつも変わっていくの

変わることは良いこと
変わらないこともまた、良いこと
不変の美を求める人は多いけれど
可変の美にも美しさはある

でもそこに「白黒」はなく
いつもグレーの中に可能性を感じるの
そのグレーが唯一なじむ場所
それがここ

ざわめく緑色と
せせらぐ水色
支える大地の茶色
ずっとそこに存在している灰色

分かるでしょ?
ここでは時間はゆっくりと私を後押しするの
都会みたいの時間は過ぎ去らないの
いつも後ろから支えてくれる

お風呂に浸かるように、森に浸かる
森を浴びているような感覚
そんな心地をわたしは森林浴と呼んでいるの

五感を使い、森が与えてくれるさまざまな刺激を楽しむ
香る、聞く、触る、見る、食べる
感覚に意識をおいて森でのんびり過ごす
体に良い効果が感じられるの

八百万に神を持つ日本で
山に、川に、畑に、樹に、家に、トイレにあらゆるものに神様が宿っていると肌で感じることができる

あるけど何もない
感じるけど何もない

けど
ここではすべて完結している

いつもすぐそこで
風が吹いている

私は私でいいんだと
そっと囁いてくれる

自ずから然り(おのずからしかり)
ただそこにあるもの、ありのまま、あるがままの状態の本当の私

そんなすべてを受け入れてくれるここが私は大好き

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