椿 清叶×三枚おろし

2023.5.18

オンリーワンの理由

椿 清叶

筆者:中居
文字数 2629 写真 8 枚

海の静寂が身体を包み込み、自然の息吹が耳元でささやきかける中、彼女は竿を構えた。
波の音とともに、心地よい風が頬を撫でる。
静かな海の上には、私たち人間の喧騒がなく、ただ自然が支配する。
そんな中で、彼女は静かに竿を振り続けた。

これは、
彼女、「椿 清叶」さんとの、とある1日を綴ったお話。

中居
「本日は宜しくお願い致します!」

椿さん
「こちらこそ宜しくお願いいたします!」

中居
「釣りが趣味と以前お聞きしておりましたので、1日を通して釣りへの想いをお聞かせ頂ければと思います。」

訪れたのは都内で気軽に釣りが楽しめるスポット。

静かな海は 静けさの代名詞。
波の音さえも そっと耳に届く。
ただ水平線だけが 遠くに広がり。
時の流れをゆっくり感じさせる。

我々、人間は等しく海が好きなのかもしれない。

椿さん
「いい景色ですよね、景色を楽しむのも釣りの魅力の一つです!
早速、準備していきますね。」

ここではサビキ釣りが楽しめる。
初心者からベテランまで幅広く楽しまれている釣りの一つのようだ。

手慣れた手付きで竿に餌を取り付けていく。
細くしなやかな指先で器用に作業している姿に職人美を感じ、視線を引き付ける。

椿さん
「サビキ釣りのコツは、魚群の見えるポイントに、力を入れずに投げることがポイントです。
また、風や潮流に合わせて投げる方向を調整することも大切なんですよ。」

華麗な竿捌きで、狙ったポイントへ的確に落としてみせた。
あとは、魚がヒットするのをゆっくり待つようだ。

正直、待ち時間はかなり嫌いだ。
例えば、電車の待ち時間。
特に理由もなくダンス・歌ってみた系の動画を脳死状態で見る、これが普段の待ち時間での過ごし方。

いつもと違うのは、見渡す限り広がる美しい海、そして隣に美女がいること。
澄んだ煌めきが眩しい瞳に、上向きの長いまつ毛。
スーッと通った鼻、艶やかなリップが横顔の美しさを際立たせる。

長く感じる待ち時間も、今日だけはいいなと思えた。

椿さん
「中居さん!」

中居
「あ、は、はい!何でしょうか?」

椿さん
「大事な話していたのですが、
ちゃんと話聞いてましたか?」

中居
「あ、ごめんなさい。
ちょっとぼーっとしてしまっていて・・」

椿さん
「もーう、次はちゃんと聞いてくださいね(笑)」

可憐な微笑みでそう言うと、
釣りを始めたきっかけを話してくれた。

釣りと出会うまでは、日々仕事に一筋で生きていたという。
好きなことを生業としていたので、苦ではなかったらしい。
そんな日々を送っていた中で、ふと後ろを振り返ると、

「あ、仕事ばかりしている」

断じて悪いことではない。
が、同時に人生に物足りなさを感じたという。
そんな時、ご友人から釣りを勧めてもらったことが始めたきっかけようだ。

中居
「なるほど、仕事の忙しさとは真逆の静かな時間を大事にする釣りだからこそ魅力的に感じたのかもしれませんね。
実際、始めてみていかがでしたか?」

椿さん
「一言でいうと最高です!
とにかく奥が深くて、何事も追求する私の性格にピッタリな趣味だと始めてすぐに感じました。
釣り自体の楽しさはもちろんなのですが、釣りを通じての人と人の繋がりも私の中では大事なポイントです。」

中居
「人と人の繋がりですか。
それは興味深いですね。」

椿さん
「時間と喧騒を気にせず、ぼーっとしてだらだらお話する時間が今では最高の息抜きになっていて、この時間にとても救われてきました。」

遥か上空を悠々と漂う雲を見つめながら零していた。

仕事に没頭というのは、果のない鬼ごっこのようなもの。
時には、頭を空にし立ち止まることの大事なのかもしれません。

中居
「普段もサビキ釣りをやられるのですか?」

椿さん
「実はサビキ釣りは滅多にしません(笑)
普段はルアー釣りばかりやってます。
より頭脳戦って感じがして楽しいんですよ。」

どうやら、ルアー釣りの方がより上級者のようだ。
その分、釣れる魚も大物が多いという。
興味本位で普段釣っている魚を聞くと、太刀魚・甘鯛・ヒラメ・青物などなど・・・魚市場でしか見かけない魚ばかり。

この美女がね・・・、より一層想像がつかない。

そのギャップにキュンです。

中居
「意外と釣れないものですね・・・」

椿さん
「まだ魚が活発な時間帯じゃないので、厳しいかもしれませんね。
残念ですが、潔く切り上げましょう。」

釣りは甘くない。
釣り堀でしか経験のない私は、少し落胆していた。

椿さん
「その代わり、お刺身ご馳走しますね!」

中居
「どこかお店に連れてってくれるのですか?」

椿さん
「違いますよ笑
私が捌くのです!」

な、なんと、椿さんがお刺身を振る舞ってくれるという朗報。

中居
「えっ!?調理まで出来るのですか?」

椿さん
「はい、釣りを通じて命の大切さを感じ、
頂いた命を粗末に扱わないように調理技術も学びました。」

中居
「その心持ち感服いたします。
思わず期待しちゃいますね!」

椿さん
「期待しちゃって下さい!」

急遽、キッチン付きのスタジオへ移動。
広々としたアイランドキッチンに椿さんが立つとより映える。
思わず凝視していると、

椿さん
「緊張するのでやめて下さい(笑)
まずは鱗を取っていきますね。」

そういうと、華麗な包丁さばきでみるみると鱗を処理していく。
鱗取りを終えると、本身にスッと刃を通す。
捌き方は俗にいう「三枚おろし」のようだ。
手際よくおろす姿に見とれているうちに、

椿さん
「3枚おろし完了です!
あとは細かな骨を処理して、このままお刺身にしちゃいますね。」

早い、とにかく早い。
この技術が付け焼き刃でないと、すぐに分かる手際の良さ。

流れるように、音もなく包丁を動かし、
瞬く間に刺し身の盛り合わせが完成してしまった。
手元に惚れるとはまさにこのこと。

中居
「調理お疲れ様でした!
盛り付けもお上手ですね。」

椿さん
「本当ですか?嬉しいです!
あ、これもどうぞ。」

そういうと、グラスに注がれる麦の海。
なんて出来た女性なのだろう・・
思いやりこそ女性の価値を高めるスパイスなのかもしれない。

今日1日を通して知った、彼女の様々な一面。
奥ゆかしく、落ち着いた美しさはエンレイソウ。
ヴァイオレットが広がる情熱な愛は薔薇。

そう、まるで海のような女性。
静かな海も 激しく荒れる海も、
どちらも自然の美しさに満ちている。

一瞬一瞬の美しさに 心奪われる。
いつまでもそばにいたいと思わせる。

そんなオンリーワンの美しさが彼女にはある。

椿さん中居
「「いただきます!」」

美味しいお刺身・美味しいお酒。
そして、目の前には素敵な女性。

幸せな1日。

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