京本 彩×ラーメン
(×シリーズ第5回)

味蕾に記された懐かしい記憶に、瞳を閉じながら鼓を打つ・・・

×(カケル)シリーズ第五弾

京本 彩

2020/6/11
筆者:中居
文字数 1668 写真 8 枚

部活と趣味を繰り返すだけの私に突き付けられた現実は
母からの「あなたは好きな事しかしていない。アルバイトをして社会の厳しさを知りなさい」
その一言から私の高校生活はモノクロからフルカラーに移り変わっていった。

中居「本日は宜しくお願い致します!!」

京本さん「はい、こちらこそよろしくお願い致します。」

中居「今回ラーメンに思い入れがあるという事でこちらのキッチンでお料理をして頂きながら取材をして行こうと思います。」

京本さん「緊張しますが、頑張ります!!」

中居「早速ですが、お料理は普段からしているのですか?」

京本さん「はい、朝食とお昼は職場にお弁当を持参するので基本毎日キッチンに立っています。」

中居「毎日!?それは凄いです、料理の大変さを知っている身としてはそれを毎日している事に驚きと尊敬の念を抱きます。」

京本さん「そんな大した事ではないですよ(笑)。あっ、ちなみに今日煮物を持ってきましたのでスタッフの皆さんで召し上がって下さい。お口に合うと良いのですが・・・」

なんと前日に仕込んだ煮物をわざわざ持って来てくれたのだ。
染み込んだ味に奥深さと温かさを感じスタッフ一同感動していました。

中居「それではラーメンについて聞いていきたいのですが、何故そんなにもラーメンへの思い入れがあるのですか?」

京本さん「はい実は学生の頃から、体型や顔立ちのせいか冷たい印象を持たれる事が多くて、当時はそれがとてもコンプレックスでした。そんな自分を変えたくて母に背中を押された事もあり明るい自分に生まれ変われるようラーメン屋でのアルバイトを決意しました。」

中居「なるほど、でもどうして他の飲食店ではなくラーメン屋だったのですか?」

京本さん「ラーメンが大好きなのは勿論あったのですが、威勢の良い挨拶ができる様になりたいと思ったからです。引っ込み思案な性格でしたので明るく大きな声で挨拶している姿が当時の私には凄く輝いて見えました」

中居「自分に無いものを持っている人が魅力的に見えるのに似ていますね。アルバイト生活は如何でしたか?」

京本さん「最初はホールの接客だけでしたが、徐々に麺を茹でたり餃子を焼いたりスープの仕込みをしたり任せてもらえる事が増える度に自分の中で自信になり居場所になっていきました」

彼女のコンプレックスを乗り越えたいという気持ちは原動力になり、前向きに明るくありたいとその環境に飛び込んだのです。

ラーメンの他に得意料理が油淋鶏という生粋の料理好きな彼女。
楽しそうに味見する姿は良い奥さんになるのだろうと連想させ、
頬に付いた片栗粉の事は内緒にしておいた。

京本さん「充実したアルバイト生活を送る反面、大学受験の時も大学生になって実習等が忙しくなっても休まずに働いたので学業との両立に苦しんだ時期もありました」

中居「大学生の頃もずっと同じところでバイトしていたのですね、両立しながら受験も学業も乗り越えたのは凄い事ですね」

京本さん「その頃を思い返すと、嬉しい事があった日は笑顔で、悲しい事があった日は泣きながら私はラーメンを食べていました」

京本さん「なので私にとってのラーメンという食べ物は、苦楽を共にしたパートナーであり、社会人としての原点なのです」

京本さん「今もあの頃の気持ちを思い出したくなると、家でスープの仕込みからラーメンを作っています」

中居「ラーメンとパートナー関係を築き、あの頃の気持ちを想起させる。思いを入れる、という人の行動は素晴らしいですね」

大変だった時の事を忘れずに、これからも生きていく。
明日はどんな一日にしよう?
一度しかない自分の人生をより充実させたものにする為に。
後悔しない為に。
そんな事を考えながら私は今日もラーメンを食べています。
あなたには、忘れられないラーメンがありますか?
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