烏丸 夕凛×チャイナモダン
(×シリーズ第20回)

上海の夜に消えていく・・・

×(カケル)シリーズ第二十弾

烏丸 夕凛

2020/11/9
筆者:中居
文字数 1056 写真 9 枚

あなたが身を落ち着かせたと聞いた
一人の女性を見つけて、結婚したと
あなたの夢が実現したとも聞いた
たぶん私があげれなかったモノを彼女がくれたんだと思う

昔の馴染みでしょ、そんなに恥ずかしがることじゃない
そんなことを秘密にしたり隠し立てするなんて、あなたらしくないわ
招待されてもいないのに、突然行くのは嫌だった
だけど、じっとしてなどいられず、抑えることができなかった
あなたに私の顔を見てほしかった
そうすれば思い出すだろうと思った、まだ終わってないと
気にしないでほしいの、私もあなたのような誰かを見つけるから
他に何も願わない、あなたにとってそれが一番良いなら

だけど、私のことを忘れないでほしい
あなたが言ってくれたことを思い出すの
愛は永遠に続く時もあれば、傷つくこともあると

分かるでしょ、時間はあっという間に過ぎていく
一緒にいた時間が、つい昨日のことだったように
お互い夏のもやの中で生まれ、育ったのよ
輝かしい日々の思い出で繋がっていたの

比べられるモノは何もなく、心配も気遣いも
後悔も過ちさえも、そういったモノが思い出を作っていく
この思い出がどれくらいホロ苦いモノなのかは誰も知る由がない

あなたはこの状況をいい方向に変えることができたわ
血液が私の体を巡るように抱きしめてくれた時
私は何もいらないって感じてた
少し酔っていたときのことよ

この沈むような状況を五つ星まで上げることだってできたわ
あなたの車の後部座席をベッドにして
街中をレーサーみたいに走り回って
少なくとも、もう一度別れてしまうまでは
あなたは私の一番いいところを見てる
そして私を信じさせるの
私は特別な誰かなんだって

誰かのために苦労することなんてないんだって
私ってば自分を見失ってた、けど最近ね
考えさせられちゃうの、私ってもしかして
特別な誰かになれるんじゃないかな

キッチンでただお料理をすることだってできたわ
あなたのTシャツをドレスみたいに着てね
私を生涯の宝物みたいに大切にしてる
吐息混じりにそう囁いたわよね

あなたはなんでもしたわ
ただ私を信じさせるためだけに
私は特別な誰かなんだって
長いこと一人ぼっちだったの
全部間違ったように愛してた

そしてあなたの腕の中に堕ちていったの
ここなら一生大丈夫だって思って

烏丸 夕凛さんのページはこちら