切手と、机の片隅の思い出

切手と、机の片隅の思い出

香咲 彩愛

2025.7.28

引き出しを整理していたら、昔の記念切手が何枚か出てきました。少し色あせた封筒の隅に貼られていたものをそっとはがして取っておいたんでしょうね。絵柄を見ていたら、送った手紙の相手の顔や、そのときの気持ちまで思い出せる気がして不思議でした。

今はほとんどがメールやメッセージ。でも、誰かの住所を書いて、切手を貼って、ポストに入れるという一連の動作って、すごく丁寧な時間だったんだなと改めて思います。

使うあてもないけれど、きっとまた別の誰かに向けて手紙を書きたくなる日が来るかもしれません。そう考えるだけで、机の片隅が少しあたたかく見えました。

たまには、効率や便利さから少し離れてみるのも悪くないですね。