すいかの種と、こぼれる笑い声

すいかの種と、こぼれる笑い声

香咲 彩愛

2025.7.25

今朝、近所の八百屋さんに立ち寄ったら、ちょうど甘そうなすいかが並びはじめていて、思わずひと玉買ってしまいました。半分に切っただけで、部屋いっぱいに広がるあの夏の香り。切り口を見たとたん、小さいころの夏休みがぱっと思い出されました。

縁側で、すいかを頬ばっては種をぷっと飛ばして。祖母に「行儀が悪いわよ」と言われながらも、隣にいた兄と笑い転げてたのが、なぜか今朝の台所でよみがえったんです。

今日は、冷たく冷やしてから少しずつ食べようと思います。たったそれだけのことなのに、なんだか心がふわっと軽くなりました。

季節の果物って、ただの食べ物じゃないですね。思い出を連れてきてくれる、小さな魔法みたいなもの。今日も、ひとつずつ味わいながら過ごしてみます。