沈黙の安心

沈黙の安心

彩永 愛乃

2025.7.4

今日は、仕事の合間にふと入ったカフェで、隣の席にいた女性たちの会話が耳に入りました。声を張り上げるでもなく、囁くでもなく、自然なトーンで続いていくそのやりとりが心地よくて、ぼんやりと聞き流しているうちに、自分の中の“会話”について考えていました。

誰かと話すとき、必要以上に元気に振る舞ったり、空気を読もうと頑張りすぎたりすることって、ありませんか?
もちろん、それも優しさのひとつだけれど、本当は「ただ一緒にいるだけでいい」関係って、もっと自然体で、もっと静かで、もっとあたたかいものなのかもしれません。

お店に来られるお客様の中にも、会話よりも“沈黙の安心”を求めている方がいるな…と思うことがあります。
何も話さなくても、ただそばにいるだけで、気持ちが少し楽になるような。
そんな空間や関係性を、私はそっと提供できたらいいなと思っています。

言葉を尽くすよりも、静けさのなかにある気配を、大切にできるように。

帰り道、少しだけ風が冷たくなっていて、季節の変わり目を感じました。
明日もまた、優しく過ごせますように。