
小宮 知絵×官能小説
2020.6.18
私 の 秘事をここに記す・・・
小宮 知絵
筆者:小宮知絵
文字数 1363 写真 5 枚
私はいつものように、コーヒーをソファ席のテーブルに用意していた。
「お洒落なチョコだな」
コーヒーに添えたチョコを見ながら、社長がソファにどっしりと座る。
「有名なショコラティエのものだそうです。美味しそうですよね」
こういう時ばかりは、お互いに少し心が緩み、会話も緩む。
「そうか。じゃあ、君が食べれば良いよ」
「あ、いえ、そういうつもりでは…」
焦る私をよそに、社長がチョコを右手で差し出す。
「遠慮しないで。はい」
手を差し出したままにさせるわけにもいかず、仕方なく受け取ろうとすると、
「違うよ、ほら」
私の手を躱し、私の顔に向けてくる。
「え…」
口にそのまま運ぶことを意味している、とすぐに理解できた。
「ほら」
固唾をのみ恐る恐る近付くと、社長の左手が咄嗟に私の右手を引いたので、勢い良くソファに座り込んでしまった。
「きゃっ」
私の体を支えるようにしながら、社長がチョコを私の口元に添える。
動揺しながらもいざなわれるまま口を少し開けると、上唇と下唇の間にチョコが挟まり、フワッと甘い香りが鼻を抜ける。
「それじゃ入らないだろ。もっと口を開けて」
目を合わせたら最後、その指示には抗えない。
ぎこちなく口を開いていくと、チョコが口の中へ転がった。
「美味しいか?」
パブロフの犬のようにチョコを噛んだものの、味わうことなど到底できないが、
「…はい」
「そうか。良かった」
「…ありがとうございます」
強引に喜びを与えて微笑む社長と、恥ずかしさと喜びを同時に味わうこととなった私。
この瞬間、会社の役職を超えた、社長と私の主従関係が出来上がった。
社長は何食わぬ顔でコーヒーを飲みながら、左手で放心状態の私を弄んだ。
私の膝の上に掌を置き、指先だけで優しく螺旋を描いていく。
ストッキング越しとは言え、肌に触れるか触れないかの感触がこそばゆい。
「あ、あの…社長…」
このままではいけない、と頭では分かっていても、体が動かない。
社長の指が徐々に、膝の内側へ、太腿へ、滑らかに這っていく。
こそばゆさは完全に気持ち良さに変わり、私は全神経を社長の指先に集中させていた。
「…んっ」
更に私の気持ちを昂らせることには、社長はこちらに目もくれず、タブレットを操作しながらコーヒーを飲んでいる。
その姿を見ながら、私の体はどうしようもなく熱くなっていった。
指がスカートの中に入った頃、社長がこちらを向き、指示を下す。
「脚を開いて」
「…そんな…」
「自分で開けないなら、強引に開かせるしかないが…」
そう言ってゆっくり私の右膝を救い上げ、ソファの背もたれ側へ開いていく。
「きゃぁっ」
上半身はソファに寝てしまい、左脚は下に下ろしたまま、右脚は背もたれにかけられる。
物の見事に、社長に向けて脚を大きく広げる体勢となってしまった。
「いやぁっ…やめて…ください…」
「ああ、良い眺めだ。君のこんな下品な格好を見られるとは」
社長は、私のあられもない姿をじっとり眺め、不敵な笑みを浮かべている。
「いやっ…恥ずかしい…見ないで…」
ただ見られているだけの時間は、ひどく私の羞恥心を煽り、ただ見られているだけなのに、思わず吐息が漏れた。
「…んっ。…はぁっ。しゃ…ちょお…」
To be continued…
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