卵の赤と白、おいしさ”は色で違う? 

卵の赤と白、おいしさ”は色で違う? 

2025.8.31

こんにちは、高林です。

私たちの食卓に欠かせない卵。スーパーの売り場に並んでいると、
赤い殻の卵と白い殻の卵があることに気づきますよね。つい「
赤い卵の方が栄養があるのかな?」「白い卵の方があっさりしてる?」
と想像してしまいますが、実際のところおいしさや栄養に違いはあるのでしょうか。

まず知っておきたいのは、卵の殻の色は“ニワトリの種類”によって決まるということです。
白色レグホン種のニワトリが産むのは白い殻の卵、
ロードアイランドレッドやボリスブラウンといった茶色い羽のニワトリが産むのは赤玉(褐色卵)です。
つまり、色の違いはあくまでニワトリの遺伝的な特徴であり、栄養価や味そのものに大きな差はありません。

ではなぜ「赤玉はおいしい」というイメージがあるのでしょうか。
これは主に飼育方法やエサの違いによるものです。赤玉を産む鶏は比較的大型で、
エサを多く必要とします。そのため飼料にこだわった養鶏が多く、結果として黄身の色が濃かったり、
味わいがしっかり感じられる傾向があります。逆に白玉を産む鶏は小型で飼育コストが低く、
価格も手ごろになるため、日常使いに多く流通しているのです。

栄養面で見ても、タンパク質、ビタミン、ミネラルといった成分に差はほとんどありません。
ただし、エサに含まれるトウモロコシや海藻、パプリカ色素などの影響で、
黄身の色や風味が変わることがあります。消費者が「赤玉=コクがある」
と感じるのは、この飼料の工夫による部分が大きいのです。

結論として、赤玉と白玉の違いは“殻の色”と“育て方の背景”
にあると言えるでしょう。おいしさの決め手は色ではなく、
生産者のこだわりやエサの内容に隠されています。気分で選ぶのも楽しいですし、
料理のシーンに合わせて使い分けても良いですね。朝の目玉焼きは濃厚な赤玉で、
ケーキ作りにはクセの少ない白玉で…そんな選び方もおすすめです。

普段何気なく買っている卵も、知識を持つことで選ぶ楽しさがぐっと広がります。
あなたは次に卵売り場でどちらを手に取りますか?

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