思いを込めて(足立梨沙子)

思いを込めて(足立梨沙子)

2025.1.3

旧年の感謝と新年のあいさつを
ハガキに込めた年賀状。

最近では手軽にメールやLINEで済ませることも多いですよね。

年賀状がいつからあるというと、その歴史は意外と浅く
ハガキによる年賀状が普及したのは
明治時代中頃なんだとか。

1873年(明治6年)に郵便ハガキが発行されたんですが
それが大きかった。
「ハガキって超ベンリ!」ってなったんですね。

それ以前にも書状による年始のあいさつはありました。

さらに遡ると、直接相手のところへ行って
年始のあいさつをすること自体は
平安時代にはすでに貴族の間で慣習になっていたそう。

日本人に染み付いた習慣なのですね

やがて、直接年始のあいさつに行けない遠方の親族や知人などに
書状で年始のあいさつを送るようになります。
これが年賀状のルーツなわけであります。

書状による年始のあいさつは
貴族から武家社会へ、さらに庶民へと広まり、
江戸時代に飛脚が庶民でも利用できるようになると
たくさんの年始のあいさつ状がやりとりされるようになりました。

現在の年賀状だと
「あけましておめでとう! 今年もよろしくね♡」
みたいなノリですが、
江戸時代のある武家の
年始のあいさつ状に書かれたあいさつを見ると
「新年之御吉慶目出度申納候
(しんねんのごきっけいめでたくもうしおさめそうろう)」
と書かれていたりします。
さすが武家、堅苦しいぞ。(笑

ちなみに現代では年内に年賀状を出し
元日に相手宅に届く、というのがマナーのようになっていますが
そもそもは年始のあいさつなわけですから
正月を迎えてから書いて送っていました。
だから年賀状を出すのが遅れても
本来の意味をくどくど説明すれば大丈夫…..なのか?苦笑

それにしても何も考えず「伝統的イベント」と思っていたものが
意外と歴史が浅かったり
あり方が大きく変わっていたりするというのはビックリします。

皆様が思いを込めた年賀状
大事な方に無事に届きましたかね?

足立梨沙子

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